2015年3月17日火曜日

SXSW 2015に参加しました


SXSW 2015(サウスバイサウスウェスト)に参加しました。

SXSW 2015
http://sxsw.com/


そもそもこの世界的なイベントに参加することが目的ではなく、ある会社とのミーティングをここテキサス州オースティンでやることになり、はるばる東京からやって来たという訳です。ただ、ここまできて参加しない手はないのでないので、少しですが体験してきました。

SXSWはミュージック、フィルム、インタラクティブの3つの大きな要素で構成される一大カンファレンスです。宿泊先から会場までにUberを使いましたが、地元の運転手はその地について結構いろいろなことを知ってるので乗車した際、あれこれ話すようにしていますが、教えてもらったことの一つはSXSWは実はイベントとしては30周年を迎えるそうです。ローカル色の強い音楽祭だったようですが、フィルムが追加され、そしてインタラクティブが追加。

インタラクティブの世界からすると、新しいイベントのイメージですが、そんなに歴史があるとは知りませんでした。 僕は検索エンジンマーケティングのカンファレンスSMXには毎年出ていますが、それと比べると規模は遥かに違います。世界中から何万人が来ているのでしょうか。日本からも広告代理店の方々を中心に、100人程度はきてるんじゃないかな。

SXSWはなんといいますか、ボキャブラリー不足を露呈してしまいますが、とてもクリエイティブな場です。そもそものミュージックは多様なジャンルのライブが繰り広げられるようですし(日本からはPerfumeがライブをやります)、フィルムは長編/短編フィーチャーもドキュメンタリーもやります。僕は映画が大好きなので、長編、短編のフィーチャーを観ましたが、短編フィーチャーは5000作品から100が選ばれたようで、その競争率の高さが伺えます。ここで選ばれることはもちろん栄誉あることなのです。実際に観た作品もクオリティの高いものばかりでした。



ウェブサイトのSXSWとは?のセクションに、SXSWは、"Fostering creative and professional growth alike, SXSW® is the premier destination for discovery."(SXSW®は、クリエイティブかつプロフェッショナルな成長を育む、さまざまな発見のための最高の場である)としています。雑多なテーマを取り扱ったカンファレンスのようですが、その目的は上の説明の通りで、企業、団体、人、皆がそのことを意識して参加していることを感じました。

特に気に入ったのはSXSW Createという、企業が子供たちにクリエイティビティを発揮できる場を提供するイベントがありました(写真にも若干入っています)。子供たちの将来にとっても刺激的なことでしょうし、地元に還元、地元の関与という意味でも上手だな、と思った次第です。

インタラクティブもテーマはさまざま。ビッグデータ関連が比較的多い感じはしますが、動画、広告、ウェブ制作、UX、ソーシャル、クロスチャネル、などなど多種多様。普段からpaid search中心のパフォーマンスマーケティング にどっぷり浸かっているので新鮮です。

この3つのジャンルで参加できるセッション、ライブ、上映会、meetup、トレードショーなどが数百(もっとあるかも)あるので、特に自分のような初回参加者のためにSXSWでの過ごし方を伝授するセッションなどもあり、とても助かりました。映画などは上映1-1.5時間前から並ばないととか、オススメの作品やセッションとか。

あと、公式アプリがとてもよくできていて、結構感動するレベルでした。大規模イベント運営はこうでなくてはと思わせるものです。これを見ればどのセッションに出るか(Googleカレンダーなどと同期)、場所はどこか(マップと連動)、同じ興味をもった参加者は誰か(ソーシャル機能)、あと、各会場、街中にビーコンが何十と設置してあり、さまざまな告知をプッシュで教えてくれます。これ以外にも、SXSWは最先端のテクノロジーショーケースの場でもあるんだと思いました。ロボット関係も多く、Pet the Robot(動物に触れよう、じゃなく、ロボットに触れよう、みたいなセッションも)。

会場はオースティンの中心にあるAustin Convention Centerです。ただ、会場はここだけでは到底収まらないので町中のホテルがサブ会場。ライブハウスやバーはミュージックの会場、映画館やパブリックなスペースは映画上映館に変わります。そこそこ広いエリアに会場が散らばっているんので、1日中あちこちのセッションに出ていると、いつの間にか結構な距離を歩いていることになります。レストランは各社のラウンジに早変わり。登録バッジをスキャンしてもらうだけで、多くの会社のラウンジでデモを見たり、食事を楽しんだりできます。僕もTwitter、Salesforce.com、Oracle、Samsungのラウンジに入って楽しみました。

オースティンの町が繁栄しているのか、SXSWで増え続ける訪問者のための対策なのか、町の至るところで大規模な建設工事の光景を見ました。州都でもあるオースティンはその昔、あえて大規模な建設を制限して小規模都市であることを保っていたようですが、方針が少し変わったようですね。Uber運転手によると、町の発展に、都市インフラがついていっていないようです。特に交通面。

オースティンに長く住んでいる人もいれば、町の発展に伴い移住してきた人も多く、ダイバーシティ豊かでソフィスティケートされた町になっているようです。SXSWは地元の発展につながっているので、歓迎されているようです。ボランティアも多く関わっているようですし(紫のボランンティアTシャツを着ている人がたくさんいます)、町をあげてのイベントなのでしょう。

写真はたくさんあるのでアルバムを公開します。ミニ解説付きですので細かい活動の報告はこちらに代えさせてもらいます。各写真をクリックして、右矢印で次に進んでください。
20150314_sxsw2015

2015年3月12日木曜日

【AdWords script】5. AdWordsのA/Bテストをより柔軟に Part 2

先日、Brainlabs社のDaniel Gilbert氏が書いたAdWords scriptでA/Bテストを行う方法についての記事を取り上げました。

【AdWords script】2. AdWordsのA/Bテストをより柔軟に

あの記事をSearch Engine Landで公開後、同じような取り組みをしている人たちから改善案が寄せ集められたようで、グレードアップしたものが公開されました。タイトルがHardcoreとなっておりますが、まさにハードコアでありマニアック。海外の検索関連カンファレンスに行くと、こういうことを発表したりシェアしあう人たちがパネリストにも参加者たくさんいるので刺激的です。

リンク:More Hardcore A/B Testing: V2 Of The Free AdWords Script


A/Bテストの仕組みは前回と変更ありません。「コントロール」と「テスト」と分け、2つを1時間毎に切り替えるというものです。ただ、今回のバージョン2では:

  • CTRやCVRに著しく変化があった際にメールで通知する機能を追加
  • ショッピングキャンペーンにも対応
サンプルコードがあるので、これをご自身のアカウントでスクリプトとして保存してください。いくつか変更すべき変数がありますので、以下に説明します。

  • campaignLabelA および campaignLabelB
    • A/Bテストを実施するSearch/Displayキャンペーンにつけるラベル名です。今はcontrolとexperimentになっていますが、ショッピングキャンペーンでテストする場合は、こちらをブランク("")にしてください。
  • shoppingLabelA および shoppingLabelB
    • A/Bテストを実施するショッピングキャンペーンにつけるラベル名です。Search/Displayのみテストする場合はブランク("")にしてください。
  • confidenceThreshold
    • 信頼しきい値。現在0.95で設定。つまり2つのキャンペーンは95%の確率で統計的に有意差がある場合にメール通知がされます。
  • reportDate
    • 統計チェックに必要な期間。サンプルではLAST_30_DAYS、つまり本日を含まない過去30日間になっていますが、変更したい場合は、TODAY, YESTERDAY, LAST_7_DAYS, THIS_WEEK_SUN_TODAY, LAST_WEEK, LAST_14_DAYS, // LAST_30_DAYS, LAST_BUSINESS_WEEK, LAST_WEEK_SUN_SAT, THIS_MONTH, LAST_MONTH, ALL_TIMEから選べます。
  • emailRecipients
    • メールを受信するメールアドレス。複数指定も可能です。

2015年3月9日月曜日

【AdWords script】4. AdWordsのキーワードレポートをGoogleスプレッドシートで作成する

久しぶりにAdWords script関連です。簡単なサンプルを公開していきます。
今回はキーワードレポートをGoogleスプレッドシートで作成します。

 キーワードレポートを取得したいアカウントにAdWords管理画面から入り、一括処理→スクリプトに行き、新規スクリプトを作成してください。 






処理手順

処理手順は以下の通りです:
  1. AdWordsスクリプトから、あらかじめGoogleスプレッドシートで作ったキーワードレポートをコピー複製します
  2. 生データ流し込み用のシートと本レポート用のシートに分かれています
  3. 本レポート用シートにCID、アカウント名を自動的に書き込みます
  4. キーワードレポートから、指定した項目のデータをを生データ流し込み用シートに展開します
  5. データを本レポート用シートにコピペし、生データ流し込み用シートは削除します
  6. レポートが完成したら、指定したメールアドレスに通知します



注意点


  • メール通知用のメールアドレスをコードの2行目に入力してください。

  • ひな形のGoogleスプレッドシートはこちらをコピー作成して使ってください。(メニュー→ファイル→コピーを作成)
    http://goo.gl/5oglji
    コピー作成したスプレッドシートのURLを、コードの3行目に入力してください。




  • 本レポートは今月分データを取得する設定にしていますが、コード24行目のTHIS_MONTHの部分を、以下に変更することで違う期間のデータを取得できます(つまり、ニーズに応じて先週分とか本日分レポートも別途作成できる、という意味でもあります)。
    TODAY | YESTERDAY | LAST_7_DAYS | THIS_WEEK_SUN_TODAY | THIS_WEEK_MON_TODAY | LAST_WEEK | LAST_14_DAYS | LAST_30_DAYS | LAST_BUSINESS_WEEK | LAST_WEEK_SUN_SAT | THIS_MONTH
    期間指定を日付で行いたい場合は、DURING 20150301,20150308という表記をしてください。


サンプルコード


完成イメージ

メール通知はこちらが届きます。



スプレッドシートに展開されたレポートは以下の通りです。



自動実行の設定(オプション)

コードを保存した後、管理画面上でスケジュール設定すれば、指定した頻度(毎時間でも)、指定した日時に自動実行できます。メールが届くので、いいモニタリングツールになります。



他のレポートタイプのサンプルも順次公開していきます。